自我、その想いを血の色をした蛾で表現したものです。つい自分から傷つかないとすまないもの、それは触らずにいられないもの、構わずにはいられないものであり、その自虐的な強い想いが溢れ零れて、鱗粉のように輝いて周りに付いてしまう。そんな情景です。
初めての詩は人によっては、恋であったり、愛であったりするのでしょうが、自分の場合は自我でした。きっと同世代の人ならば共感していただけると思います。ちょっと表現がどぎついとか、稚拙とかいうことはあるでしょうが。^^);
このテーマは私のそれから、繰り返し登場するテーマになりました。ブログには傷口(詩)として、目次整理をしています。ブログを是非読んでみてください。いやになるかもしれませんが。
血蛾(自我)
beebee
血蛾が私の手に止まっている。
皮膚を引っ掻く三対の足。
私は妖しげな寒気に浸り
私の眼は喜びに満ち
その喜びが零れ落ちて血蛾の羽根を打つ。
ブリッとした紡錘形の腹部を撫でぞると
二つの指で扱きたくなるような
柔らかさとひだひだだ。
私の指に羽毛のように優しい鱗粉が絡みつく。
手の中に握られた血蛾は狂ったように腹部を振り
私の手は妖しげな喜びに震え
身体じゅうの毛穴から嘔吐が噴き出す。
握り潰すと私の指は緑に濡れ
腸のように白い糸が潰れた腹部から架かる。
血蛾の戦慄きにも似た痙攣は
その糸を伝って私の心につたわっている。
心の中に溢れている
この妖しげで病的な喜びは何だろう。
beebee
血蛾が私の手に止まっている。
皮膚を引っ掻く三対の足。
私は妖しげな寒気に浸り
私の眼は喜びに満ち
その喜びが零れ落ちて血蛾の羽根を打つ。
ブリッとした紡錘形の腹部を撫でぞると
二つの指で扱きたくなるような
柔らかさとひだひだだ。
私の指に羽毛のように優しい鱗粉が絡みつく。
手の中に握られた血蛾は狂ったように腹部を振り
私の手は妖しげな喜びに震え
身体じゅうの毛穴から嘔吐が噴き出す。
握り潰すと私の指は緑に濡れ
腸のように白い糸が潰れた腹部から架かる。
血蛾の戦慄きにも似た痙攣は
その糸を伝って私の心につたわっている。
心の中に溢れている
この妖しげで病的な喜びは何だろう。
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