2007年10月17日水曜日

戦争の様相(その①)

戦争については、特にメッセージを流す主張や思想はありません。ただ、その非人間的な側面が確かにグサリと自分を刺した瞬間があります。

一つはベトナム戦争当時の報道写真を見た時です。もしかすると反戦のブロパガンダ用に加工された写真かもしれません。伝えたい想いを主張できない状態で問答無用に拳銃を突き付けられた青年の写真を見た時の彼の無力感を思うととても正視できませんでした。

同時に、自分はなんと自由な国に住んでいるのかと実感しました。今ベトナムはむしろ治安のいい国として産業誘致に取り組んでいるそうです。国際化が進み、日本人の観光客も多いと聞きます。この国を作りあげた若者は今何を想っているのでしょうか。これは初期の散文詩です。


報道写真    beebee

藍色の寒気に塗り込められた勉強部屋の中で、私は一枚の報道写真を思い浮かべていた。後手に両手を縛られ、こめかみに擬せられた自動拳銃に、眉をしかめ、顔をしかめたベトナムの若者よ。口を少しく開けるようにしたこの若者の手はきつく握られているのであろうか。この若者が死を賭して行おうとした貴い何かは、彼の死によって成就されたのであろうか。

否、否、絶対に否。

それ故に貴いこの若者の命に、私は絶対的な問いを突きつけられたように思った。

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