2007年10月8日月曜日

夜の詩について

詩を書き出した頃、実際には就職してから作っているので、更に一年くらい後になりますが、夜をテーマとして毎日、詩を書いていた時期があります。

仕事を終えて帰って来てからなので、当然遅いのですが、ストレス発散でパチンコや夜の書店めぐりをしてから帰宅するので、とても遅くなりました。
やおら、落ち着いて詩を書くわけで、当然夜中近くになります。だから季節感もどちらかというと夜の違いで表現したりとかしていました。

独りで夜中に起きていると、当然トイレに行くのですが、いつも裸足でコンクリの階段や廊下を歩くので、その時の足の裏の冷たい感触を良く覚えています。


独身寮

夜のカンバスの上に
ぼくは一本のボールペンと
一枚の紙を置く
そして
そこに言葉を書きつける
一行 一行
言葉を積み重ねていく
それがぼくの仕事であり
独りのぼくの慰めなのだ
ぼくはボールペンと紙を持ち
寮の中を歩き回る
一部屋一部屋に人がいて
一部屋一部屋想いがあり
一部屋一部屋に悲しみや痛みがあり
あふれる喜びや歌がある
独り
真夜中の道化師
スリッパを脱ぎ
靴下を脱ぎ
素足のままで
寝静まったコンクリートの中を歩く
闇へと続く螺旋階段
ぼくは銀行員
明日の朝までに
下へ降りきっていられるだろうか
ぼくの部屋は509号室
ぼくの名前はT.T.
緑の扉に緑の縁取り
赤いインクで書かれてある
醜い似顔絵の扉を開けると
独りのぼくがそこにいますよ


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