2008年3月17日月曜日
嵐の後の雨の雫が蜘蛛の巣に揺れている
就職してすぐに独身寮に入りました。学生時代から詩を書いていたので、当時もノートに残していたのですが、これもその時の初期の詩を修正したものです。
田舎から出て来て、職場で緊張して働いて、やっと独りの部屋に入ると落ち着いて、何かが出来そうなんだけど、結局なにもできなかった時代でした。
日常の色々なものが心の網に掛かっていて、嵐の後の雨雫に揺れる蜘蛛の巣のように、ひっかかって、揺れているのです。ゆらりと重たく揺れている。
見上げると、その雨雫の一滴は天上から鉛直線上、一直線に自分に落ちてきます。そのまま脳天を貫いて、瞬間、私は闇に繋ぎ止められる、そんなイメージです。どうでしょうか。
春の夜に
きょうもまた
独り、
みなの寝静まった寮に
幼児の瞳を輝かし、
いじけた手足を伸ばす時、
心は嵐の後の
蜘蛛の巣のように、
暗く重たいものを抱えている。
糸を引き、
雨雫が私の心を闇につなぎとめる。
春の夜に。
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